児童手当は月を単位として支給される(児童手当法第6条第1項)。額は3つの算定額の組み合わせで決まる。
3つの算定額
| 算定額 | 金額 | 条番号 |
|---|---|---|
| 三歳未満児童算定額 | 15,000円 | 児童手当法第6条第3項 |
| 三歳以上児童算定額 | 10,000円 | 同項 |
| 第三子以降算定額 | 30,000円 | 同項 |
この3つの語は、第1項の表のなかで使われる(児童手当法第6条第1項第1号)。金額そのものは第3項でまとめて定めている(同条第3項)。政令や告示ではない。この道具は、その金額を条文から取っている。
児童手当法第6条第1項第1号は、1つの大きな表で場合分けをしている。「第三子以降算定額算定対象者」の人数が0人・1人・2人以上で、表の行が変わる。 そのうえで、3歳未満と3歳以上の支給対象児童の人数で列が変わる。この道具は、その表の場合分けをそのまま計算している。
何番目の子かは「算定対象者」で決まる
第三子以降算定額算定対象者とは、22歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者のうち、児童手当の支給対象児童でないものである(児童手当法第6条第2項第2号)。
すでに社会人になっている上の子でも、22歳までなら数に入る。 その人数によって、下の子が何番目として扱われるかが変わる(児童手当法第6条第1項第1号)。
| 算定対象者 | 児童手当の対象になる子の数え方 | 条番号 |
|---|---|---|
| いない | 3人目から第三子以降算定額 | 児童手当法第6条第1項第1号 |
| 1人 | 2人目から第三子以降算定額 | 同号 |
| 2人以上 | 全員が第三子以降算定額 | 同号 |
3歳未満と3歳以上で額が違う
3歳未満は15,000円、3歳以上は10,000円である(児童手当法第6条第3項)。
表は3歳以上を先に数える(児童手当法第6条第1項第1号)。算定対象者がなく3歳以上が2人以上いる場合、3歳以上の2人が三歳以上児童算定額になり、それ以外はすべて第三子以降算定額になる(同号)。
3歳以上2人・3歳未満1人なら、10,000円 × 2 + 30,000円 で50,000円になる(児童手当法第6条第1項第1号・第3項)。
3歳未満のほうが多い場合は順序が変わる。 算定対象者がなく3歳以上が1人・3歳未満が2人なら、三歳以上児童算定額10,000円 + 三歳未満児童算定額15,000円 + 第三子以降算定額30,000円で55,000円になる(同号)。
誰に支給するか
児童手当法第4条第1項が4つの号を並べている。
| 号 | 誰 |
|---|---|
| 第1号 | 支給要件児童を監護し、生計を同じくする父または母(未成年後見人を含む)で、日本国内に住所を有するもの |
| 第2号 | 日本国内に住所を有しない父母等が指定する者(父母指定者)で、日本国内に住所を有するもの |
| 第3号 | 父母等・父母指定者のいずれにも監護されない支給要件児童を監護し、その生計を維持する者 |
| 第4号 | 施設入所等児童に対し児童自立生活援助を行う者、里親、障害児入所施設等の設置者 |
「日本国内に住所を有するもの」がどの号にも付いている。 受給者の側の要件である。
監護する者が複数いるときの振り分け
父及び母、未成年後見人、父母指定者のうち2以上の者が同じ児童を監護し生計を同じくするときは、生計を維持する程度の高い者によって監護されるものとみなす(児童手当法第4条第3項)。
未成年後見人が数人あるときも同じ形である(同条第2項)。
月を単位として支給する
児童手当は、月を単位として支給する(児童手当法第6条第1項)。日割りにしない。
認定を受けてから支給される
児童手当の支給は、受給資格及び手当の額について市町村長の認定を受けなければならない(児童手当法第7条第1項)。
認定の請求をした日の属する月の翌月から、支給すべき事由が消滅した日の属する月まで支給する(児童手当法第8条第2項)。さかのぼらない。
支払は年3回
児童手当は、毎年2月、6月及び10月の3期に、それぞれの前月までの分を支払う(児童手当法第8条第4項)。
ただし支給すべき事由が消滅した場合は、その支払期月でない月であっても支払う(同項ただし書)。
未支払の児童手当
受給資格者が死亡した場合で、まだ支払われていない児童手当があるときは、その者の子等が請求できる(児童手当法第10条第1項)。
請求できる者の順位も同項が定めている。
所得制限は無い
児童手当法第4条・第6条には所得による支給の制限が書かれていない。
課税されない
租税その他の公課は、児童手当として支給を受けた金銭を標準として、課することができない(児童手当法第16条)。
扶養控除との関係
16歳未満の児童には扶養控除が付かない(所得税法第2条第1項第34号の2イ)。児童手当は年齢の考え方が別で、児童手当法第3条第1項の「児童」による。この2つは別の制度である。扶養控除を参照。
よくある取り違え
1. 「額は政令で決まる」
児童手当法第6条第3項に書かれている。
2. 「日割りで支給される」
月を単位とする(児童手当法第6条第1項)。
3. 「所得制限がある」
児童手当法第4条・第6条には書かれていない。
4. 「児童手当をもらうと扶養控除が減る」
別の制度である。 扶養控除の要件は所得税法第2条第1項第34号にあり、児童手当を受けたことは書かれていない。
5. 「第3子以降の数え方は支給対象児童だけ」
「第三子以降算定額算定対象者」という別の概念がある(児童手当法第6条第1項第1号の表)。支給対象児童と同じではない。
よくある質問
児童とは何歳までですか
児童手当法第3条第1項に定義がある。
施設に入所している児童は
児童手当法第4条第1項第4号により、施設の設置者等に支給する。
単身赴任で別居している場合は
第1号は「監護し、かつ、これと生計を同じくする」と書いている(児童手当法第4条第1項第1号)。同居を要件にしていない。
海外に住んでいる子は
支給要件児童の要件は児童手当法第3条にある。
認定はどうやって受けますか
児童手当法第7条に認定の定めがある。
支払の時期は
毎年2月、6月及び10月の3期である(児童手当法第8条第4項)。
この計算が扱っていないこと
- 個人受給資格者以外。法人受給資格者(児童手当法第6条第1項第2号)と施設等受給資格者(同項第3号)は出していない
- 第三子以降算定額算定対象者に当たるかどうかの判定(児童手当法第6条第2項第2号)。監護に相当する日常生活上の世話などの要件がある。利用者が人数を入れる
- 支給要件の判定(児童手当法第3条・第4条)
- 認定の手続(児童手当法第7条)
- 支払の時期(児童手当法第8条第4項)
- 支給月による分割(児童手当法第8条第2項)。この道具が出すのは1か月あたりの額である
子どもに関する所得税の扶養控除は別のページにある。育児休業中の育児休業給付金もある。数字をどう確かめたかは検算の方法に書いてある。