固定資産税は、固定資産の価格を課税標準として、その所有者に課される(地方税法第350条第1項)。都市計画税は、市街化区域内の土地・家屋にかかる(地方税法第702条第1項)。
1.4%は標準税率、0.3%は上限
| 税 | 率 | 条文の書き方 | 条番号 |
|---|---|---|---|
| 固定資産税 | 1.4% | 「固定資産税の標準税率は、百分の一・四とする」 | 地方税法第350条第1項 |
| 都市計画税 | 0.3% | 「都市計画税の税率は、百分の〇・三を超えることができない」 | 地方税法第702条の4 |
書き方が違う。 固定資産税の1.4%は標準であって、市町村が条例で上下できる(地方税法第1条第1項第5号)。都市計画税の0.3%は「制限税率」で、超えることができない上限である(地方税法第702条の4)。これより低い市町村がある。
住宅用地の特例は、2つの税で分数が違う
| 税 | 小規模住宅用地(200㎡以下の部分) | 一般住宅用地 | 条番号 |
|---|---|---|---|
| 固定資産税 | 価格の6分の1 | 価格の3分の1 | 地方税法第349条の3の2第1項・第2項 |
| 都市計画税 | 価格の3分の1 | 価格の3分の2 | 地方税法第702条の3第1項・第2項 |
同じ「住宅用地」でも、固定資産税と都市計画税で分数が違う。 固定資産税の分数は地方税法第349条の3の2にあり、都市計画税の分数は地方税法第702条の3にある。同じ条文には書かれていない。
一般住宅用地の都市計画税は3分の2である(地方税法第702条の3第1項)。固定資産税と同じ3分の1ではない。
この違いを取り違えて、一般住宅用地の都市計画税を3分の1にしていたことがある。
200㎡の線は「住宅1戸につき」
小規模住宅用地は、住宅用地で住宅1戸につき200平方メートル以下のものである(地方税法第349条の3の2第2項)。
土地全体で200㎡ではない。 戸数を掛けた面積までが小規模住宅用地になる。200平方メートルという境目は、住宅用地の面積を住居の数で割って見る(地方税法第349条の3の2第2項第2号)。
免税点は「課税標準となるべき額」で見る
| 資産 | 免税点 | 条番号 |
|---|---|---|
| 土地 | 30万円 | 地方税法第351条 |
| 家屋 | 20万円 | 同条 |
| 償却資産 | 150万円 | 同条 |
「未満」である。 30万円ちょうどは課税される(地方税法第351条)。
住宅用地の特例を当てる前の額で見る。 第351条は「課税標準となるべき額」と書いており、特例で下がったあとの額ではない(地方税法第351条)。価格100万円の小規模住宅用地は、固定資産税の課税標準が約16万円になるが、免税点には当たらない。
なお第351条には「財政上その他特別の必要がある場合」に条例で課税できるという例外がある(地方税法第351条ただし書)。
端数の扱い
| 何を | どうする | 条番号 |
|---|---|---|
| 課税標準 | 1,000円未満切捨て | 地方税法第20条の4の2第1項 |
| 税額 | 100円未満切捨て | 地方税法第20条の4の2第3項 |
この2段は不動産取得税と同じである。不動産取得税を参照。
都市計画税は都市計画区域内に限られる
都市計画法による都市計画区域のうち、原則として市街化区域内に所在する土地・家屋が対象である(地方税法第702条第1項)。
すべての土地に掛かるわけではない。
新築住宅の減額は本則に無い
新築住宅に対する固定資産税の減額は、地方税法の本則には無い。地方税法附則にある。
この道具は本則の住宅用地の特例だけを出している。
よくある取り違え
1. 「住宅用地は両方とも6分の1」
固定資産税が6分の1、都市計画税は3分の1である(地方税法第349条の3の2第2項・第702条の3第2項)。
2. 「一般住宅用地は両方とも3分の1」
固定資産税が3分の1、都市計画税は3分の2である(地方税法第349条の3の2第1項・第702条の3第1項)。
3. 「都市計画税の0.3%は標準税率」
制限税率である(地方税法第702条の4)。超えることができない上限である。
4. 「200㎡は土地全体で見る」
住宅1戸につきである(地方税法第349条の3の2第2項)。
5. 「新築住宅の減額は本則にある」
地方税法附則にある。
よくある質問
価格はどう決まりますか
固定資産課税台帳に登録された価格である(地方税法第349条第1項)。
誰が納めますか
固定資産の所有者である(地方税法第343条第1項)。1月1日現在の所有者による(同法第359条)。
家屋にも住宅用地の特例はありますか
無い。 地方税法第349条の3の2は「住宅用地」を対象にしている。家屋は対象外である。
償却資産にも掛かりますか
掛かる(地方税法第341条第4号)。この道具は土地と家屋を扱っている。
都市計画税だけ払わない場合はありますか
市街化区域外なら課されない(地方税法第702条第1項)。
縦覧や審査の申出は
地方税法第416条以下に定めがある。
この計算が扱っていないこと
- 新築住宅の減額(地方税法附則)
- 負担調整措置(地方税法附則)
- 1つの土地に小規模部分と一般部分の両方がある場合(地方税法第349条の3の2第2項)。面積で分けてそれぞれ計算する必要がある。この道具は1つの区分で計算する
- 固定資産の価格そのもの(地方税法第349条)。市町村の固定資産課税台帳に登録された価格による。入れた額を使う
- 償却資産(地方税法第341条第4号)
- 免税点の判定(地方税法第351条)
- 条例で標準税率と異なる率を定めている場合。実際の税額は、お住まいの市区町村に確認すること
不動産を取得したときの登録免許税と、所得にかかる住民税の所得割と均等割は別のページにある。数字をどう確かめたかは検算の方法に書いてある。