けんざん制度で決まった金額を、条番号つきで計算する

障害基礎年金の額の計算

障害基礎年金とは、障害の程度が障害等級に該当する者に支給される国民年金の給付で、その額は基準となる額に改定率を乗じて計算するものである(国民年金法第33条・第33条の2)。

1級は2級の額の100分の125です(国民年金法第33条第2項)。子の加算は2人までと3人目から単価が違います(同法第33条の2第1項)。

計算する

×0.00011.000なら 10000 と入れる。条文に書かれていない。毎年度改定される(国民年金法第27条の2以下)
1級は2級の額の100分の125(国民年金法第33条第2項)
2人までと3人目から単価が違う(国民年金法第33条の2第1項)

計算例

下の例はこの画面の計算そのもので出しています。 入力を変えると同じ形で計算します。どの行がどの条文から来たかを、行ごとに出しています。

既定の入力

改定率 10000×0.0001/障害等級 2級/生計を維持している子の人数 2人

項目金額条番号
基本の額780,900円国民年金法第33条第1項(78万900円に改定率を乗じて得た額)
子の加算(2人まで・2人ぶん)449,400円国民年金法第33条の2第1項かっこ書き
年額1,230,300円国民年金法第33条第1項
  • 50円未満は切り捨て、50円以上100円未満は100円に切り上げる(国民年金法第33条第1項かっこ書き)
  • 子1人につき7万4,900円に改定率を乗じた額。うち2人まではそれぞれ22万4,700円に改定率を乗じた額
  • 改定率そのものは条文に書かれていない。利用者が入れた率を使っている
条番号
国民年金法第33条第33条の2
適用
国民年金法第30条第1項。障害認定日に障害等級に該当する被保険者等
出どころ
国民年金法(昭和三十四年法律第百四十一号)
適用年度
国民年金法 2026-05-25 施行(改正版 334AC0000000141_20260525_506AC0000000052)
取得日
2026-08-31

条文

国民年金法(2026-05-25 施行)から取りました。181字。

この計算が使う条文は、2024年4月1日時点と1字も違いません。 比べたのは条文の文字だけです。答えが同じことまでは確かめていません(比べ方)。

国民年金法第33条・第33条の2 を開く

(年金額)第三十三条障害基礎年金の額は、七十八万九百円に改定率を乗じて得た額(その額に五十円未満の端数が生じたときは、これを切り捨て、五十円以上百円未満の端数が生じたときは、これを百円に切り上げるものとする。)とする。2障害の程度が障害等級の一級に該当する者に支給する障害基礎年金の額は、前項の規定にかかわらず、同項に定める額の百分の百二十五に相当する額とする。

誰が受けられるか

障害認定日において障害等級に該当する障害の状態にあるとき、その障害基礎年金を支給する(国民年金法第30条第1項)。

支給の要件は、初診日において次のいずれかに当たることである(国民年金法第30条第1項各号)。

初診日において条番号
第1号被保険者であること国民年金法第30条第1項第1号
第2号被保険者であった者で、日本国内に住所を有し、60歳以上65歳未満であること同項第2号

ただし書に保険料納付の要件がある。 初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2に満たないときは支給しない(国民年金法第30条第1項ただし書)。

障害認定日という基準

障害認定日は、初診日から起算して1年6か月を経過した日、またはその期間内に傷病が治った日である(国民年金法第30条第1項かっこ書き)。

初診日ではない(国民年金法第30条第1項かっこ書き)。1年6か月の経過を待つ(同項)。

事後重症という別の道がある

障害認定日に障害等級に該当しなかった者が、その後65歳に達する日の前日までに該当するに至ったときは、請求により支給する(国民年金法第30条の2第1項)。

請求が要る。 障害認定日による障害基礎年金(第30条)は請求を要件にしていないが、事後重症は「その期間内に……請求をしたときは」と書いている(同条第2項)。

この道具は額の計算だけを扱っている。

20歳前傷病は、支給要件も支給停止も別

20歳前に初診日がある傷病による障害については、国民年金法第30条の4に定めがある。

保険料の納付要件が無い代わりに、所得による支給停止がある(国民年金法第36条の3第1項)。

この道具は支給停止を計算していない。

障害基礎年金の等級は2つ

障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級及び2級とする(国民年金法第30条第2項)。

各級の障害の状態は政令で定める(同項)。

78万900円に改定率を掛ける

障害基礎年金の額は、78万900円に改定率を乗じて得た額である(国民年金法第33条第1項)。

改定率そのものは条文に書かれていない。 毎年度の改定によって決まる(国民年金法第27条の2以下)。この計算では利用者に入れてもらっている。

1級は2級の額の100分の125

等級条番号
2級78万900円 × 改定率国民年金法第33条第1項
1級2級の額の100分の125国民年金法第33条第2項

条文は「1.25倍」ではなく「100分の125」と書いている(国民年金法第33条第2項)。

子の加算は2段になっている

子1人につき7万4,900円に改定率を乗じた額を加算する。ただしそのうち2人までについては、それぞれ22万4,700円に改定率を乗じた額とする(国民年金法第33条の2第1項)。

単価条番号
1人目・2人目22万4,700円 × 改定率国民年金法第33条の2第1項かっこ書き
3人目から7万4,900円 × 改定率国民年金法第33条の2第1項

本則が7万4,900円で、かっこ書きが2人までの22万4,700円である。 遺族基礎年金(国民年金法第39条第1項)も同じ書き方をしている。

子の要件

18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子と、20歳未満であって障害等級に該当する障害の状態にある子である(国民年金法第33条の2第1項)。

遺族基礎年金の子の要件と同じ形だが、条は別である(国民年金法第37条の2第1項第2号)。遺族基礎年金を参照。

子の加算は、後から子ができたときも増える

場合効果条番号
受給権を取得した当時に子がいる加算する国民年金法第33条の2第1項
受給権取得後に子を有するに至ったその翌月から額を改定する同条第2項
子が要件に該当しなくなった額を改定する同条第3項

子の状況が変われば額が動く。 受給権を取得した時点で固定されない。

1級と2級で、子の加算は変わらない

第33条の2第1項は「前条の規定にかかわらず、同条に定める額に……加算した額とする」と書いている(国民年金法第33条の2第1項)。

「前条に定める額」には第33条第2項の1級の額も含まれる。 1級なら本人分が125%になり、そこに同じ単価の子の加算が乗る。

端数は50円と100円で決まる

50円未満の端数が生じたときは切り捨て、50円以上100円未満の端数が生じたときは100円に切り上げる(国民年金法第33条第1項かっこ書き)。

丸めるのは満額と加算のそれぞれである。 合計してから丸めると額が変わる。

支給の始期と支払期月

年金は、支給すべき事由が生じた日の属する月の翌月から支給する(国民年金法第18条第1項)。

支払期月は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び12月の6期である(同条第3項)。各期に、その前月までの分を支払う。

併給の調整

同一人に2つ以上の年金給付の受給権が生じたときは、その者の選択により、その1つを支給し、他は支給を停止する(国民年金法第20条第1項)。

老齢基礎年金と障害基礎年金は同時には受けられない。

保険料の追納

保険料免除期間について追納があれば、保険料納付済期間になる(国民年金法第94条第4項)。

初診日の前日における3分の2の判定にも効く(国民年金法第30条第1項ただし書)。

障害厚生年金との関係

厚生年金保険の被保険者であった間に初診日がある場合、障害厚生年金が併せて支給される(厚生年金保険法第47条第1項。額は同法第50条)。

障害厚生年金には3級がある。 障害基礎年金は1級と2級だけである(国民年金法第30条第2項)。3級は厚生年金だけの等級である(厚生年金保険法第47条第2項)。

課税されない

租税その他の公課は、給付として支給を受けた金銭を標準として課することができない(国民年金法第25条)。老齢基礎年金と付加年金だけが除かれている(同条ただし書)。

障害基礎年金は非課税である。公的年金等控除の対象にもならない。

医療費控除の「補てんされる部分」にも当たらない。 所得税法第73条第1項かっこ書きが挙げているのは保険金・損害賠償金その他これらに類するものである。

よくある取り違え

1. 「初診日から支給される」

障害認定日である(国民年金法第30条第1項)。初診日から1年6か月を経過した日、または治った日である。

2. 「1級は2級の1.5倍」

100分の125である(国民年金法第33条第2項)。

3. 「3級もある」

障害基礎年金は1級と2級だけである(国民年金法第30条第2項)。3級は障害厚生年金にある(厚生年金保険法第47条第2項)。

4. 「子の加算は1級だと増える」

変わらない(国民年金法第33条の2第1項)。等級で変わるのは本人分だけである。

5. 「受給権を取得した後に生まれた子は加算されない」

加算される(国民年金法第33条の2第2項)。

6. 「障害基礎年金にも所得税がかかる」

かからない(国民年金法第25条)。

7. 「20歳前傷病でも所得に関係なく受けられる」

所得による支給停止がある(国民年金法第36条の3)。

よくある質問

保険料の納付要件は

初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上であること(国民年金法第30条第1項ただし書)。

障害等級はどこで決まりますか

国民年金法別表にある。 第30条第2項が「障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから一級及び二級とし、各級の障害の状態は、政令で定める」と書いている。

改定率はどこにありますか

条文に書かれていない。 毎年度改定される(国民年金法第27条の2以下)。

事後重症の場合は

国民年金法第30条の2に定めがある。 この道具は額の計算だけを扱っている。

障害が軽くなったら

国民年金法第34条に額の改定の定めがある。

子が18歳を過ぎたら

国民年金法第33条の2第1項の要件から外れる。 額の改定は同条第3項以下にある。

20歳前傷病でも同じ額ですか

額は同じである(国民年金法第33条)。所得による支給停止がある点が違う(同法第36条の3)。

障害厚生年金と両方受けられますか

障害厚生年金は厚生年金保険法第47条以下にある。 この道具は国民年金法の側だけを扱っている。

老齢基礎年金と両方受けられますか

併給の調整は国民年金法第20条にある。

この計算が扱っていないこと

  • 支給要件の判定(国民年金法第30条・第30条の2・第30条の4)
  • 障害等級の判定(国民年金法別表と政令)
  • 子の要件の判定(18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子等)
  • 20歳前傷病による所得での支給停止(国民年金法第36条の3)
  • 額の改定(国民年金法第34条)
  • 障害厚生年金(厚生年金保険法第47条以下。額は同法第50条)

遺族基礎年金は遺族基礎年金にある。老齢基礎年金は国民年金の保険料と老齢基礎年金にある。数字をどう確かめたかは検算の方法にある。

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